友達関係について考えさせられた、ミステリー作品『インフルエンス』

生活している上で「人間関係」というのは人間の悩み事の大半を占めるのではないかと思っています。
家族、義両親、友達、恋人、同僚などなど「人間関係」と一言で言ってもさまざまな関係がありますよね。

その中でも「友達」というのは説明しづらく、そして時にその絆は強くもあり、一瞬にして壊れることもありと不思議な関係だなと思います。

今回紹介するのは著者:近藤史恵さんのミステリー作品「インフルエンス」。
女性3人が織りなす物語です。

昨年は、なぜか友達関係の悩みがまとめて押し寄せてきて本当に悩んだ年だったということもあり、雑誌で「インフルエンス」が紹介されているのを見て、読んでみたいと思いすぐに購入しました。

あらすじ&感想

内容はAmazonで紹介されているものをより簡単にまとめると、
(考えるのが面倒くさいのではなく、ほらっ、やっぱりAmazon様のはわかりやすいやん。笑)

主人公の友梨は小学校の時、仲良しの里子が祖父から虐待を受けていることに勘づいたが、救えなかった。
中学生になった友梨は、夜道で襲われかけた別の友人の真帆を助けようと暴漢を包丁で刺してしまうが、翌日その事件で警察に連行されたのはなぜか里子…。

さらに大人になった三人の同級生の人生が三たびからむ時、この関係が行き着く意外な結末とは。

本の感想としては、まぁこんな極端なことは現実世界でほぼないし、正直2時間ドラマのサスペンスを2つくっつけたような話だなと思ってしまいました。
すみません…。

しかし、作者の近藤さんが女性だけあって男友達にはないであろう「女友達」という心情の複雑さは丁寧に描かれているなと思いました。

女性の読者はこの作品で、友達の関係性の在り方を改めて考えさせられると思います。

友達ってなんだ?

皆さんにとって友達の定義ってなんですか?

答えは人それぞれですが、私は社会人になってから友達含め、人との繋がりは大事にするようになりました。

よく、学生時代の友達は一生の友達とか、20代で出会った友達は〜〜などあるけれど、私はそういう類の感情は全くないです。

いつ出会っても、大好きになる友達はいる!

大人になってから感性が似ている友達にも出会えます。

逆に学生時代一緒に苦楽を共にした思い出が情として残り、切るに切れなくなることだってあります。

時には自分のために切る

私事ですが、去年悩んでいた友達関係の1つに学生時代の友達がいました。

学生時代はほぼ同じ生活サイクルで同じ話をしているので疑問に思わなかったことも、社会に出て多くの人と関わるようになると昔なんとも感じなかった友達の態度や性格に「?」と思うような事ってありませんか?

徐々に疑問を持ち始め、でも友達だから…と数年に渡り悩み続けていたのですが、さすがにその悩みが去年爆発。

生まれてこのかた悩みなど親に相談したことのない私が人生で始めて母に相談。
それくらい悩んでました。

相談するなり、秒速でくだらないと爆笑されながらも答えてくれた母。

「連絡するのやめなさい!それだけ悩んでも相手は全く想ってない。自分がしたこと自体もわかってない人のことで悩むだけ時間の無駄!」

スッパリ言われましたね。そしてスッキリしました。

やっと自分の心の中でそっとさよならする覚悟ができました。

友達は選べ!

「インフルエンス」の作中に、

他人に無関心な人間は、他人から同じように扱われて当然なのだ

という言葉があります。

結構強烈ですよね。しかし、本質は突いてるような気がします。

友達は多ければいいという人もいますが、私は自分が本当に辛いとき辛いと言えて、弱い自分もさらけ出せる友人が1人でもいるだけでいいです。

特に女性は結婚、出産、子育て、などライフステージによっても関係性の維持が難しくなる人もいますが、それでも自分が心底友達だと思う人は大事にしたいし、その人の幸せや笑顔は見続けたいと思うものです。

最後に、私と同じ筋肉バカで、フォローしているTestosteroneさんのツイートをどーぞ!

近藤 史恵(著)